SICF26
SICF26 の EXHIBITION 部門に出展いたしました。
無数の像、埋もれる器
私たちはひとつの身体を持ちながらも、それぞれの他者が抱く異なる「私の像」によって、常に形づくられている。親、兄弟、友人、知人──彼らが見ている“私”はそれぞれ異なり、私の意思とは無関係に像が積み重なっていく。それらが蓄積されて、やがてひとつの「私」が構築されていく。
本作では、多数の鏡が配置されており、鑑賞者の存在や動きに応じて鏡の角度が変化し、映る像が刻々と変わっていく。それは、他者が抱く「私の像」が視点の数だけ存在し、決してひとつに定まることのない存在であることを示している。
鏡たちの集合は、個人のアイデンティティを象徴する「器」として構成されている。器は、自分で自分の像を選ぶことはできない。ただ、無数の他者像が流れ込み、折り重なり、埋もれていく。そして、気づけばそれが「私」そのものになっていく。
私たちが抱いている“自己像”がどこまでが自分のものであり、どこからが他者の視線の集積であるのか──その境界を問いかける。
制作過程は note に書いています。
- Kind
- 映像
- Year
- 2025
- Role
- 企画・機構・映像・展示 (すべて)
- Client
- 自主制作
- Tools
- TouchDesigner / Arduino / サーボモーター (180°)